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長崎旅行に行きました(初日)

長崎に旅行に行きました。
3泊4日だけど前入りしたので行動期間は実質2.5日。
行きたいところはだいたい行けたけど、少し積み残ししてしまったなという感想。

2月17日(土)
15:45 都内某所で退勤。2時間有給使った。
16:10 新橋駅で夕飯。かつやおいしい
17:00 羽田空港国内線ターミナル
偶然、同じタイミングでフライトする先輩がいた。あと見送り(?)の先輩がきた。唐突なオフ会。少しだけ空港を観光する。
18:15 保安場を通過
18:30 搭乗
18:40 SNA39便で長崎へ。
20:45 長崎空港着。定刻通り。
21:10 県営バスで長崎市内へ移動。
料金は片道900円、2回回数券が1600円。回数券を使用。
着陸からバスターミナルまでの所要時間は10分から15分ほど。
僕の座席はソラシドエアの機体で、中ほどの位置。機内は7割くらいの乗車率。
21:10発のバスに余裕をもって乗車できた。
21:55 松山町(バス停)着
道路は空いてたけど、ナチュナルに数分遅れた。
22:00 平和祈念公園で平和祈念像を見る。
特にライトアップされてるわけではなかった。とりあえず祈る。
道順に沿って歩いてゆくと、像の手前が広間のようになっていて記念碑空間みが強かった。よい。
22:20 宿泊地・長崎カトリックセンター着
今回の旅行は全日程ここを使った。長崎カトリックセンターは長崎大司教区によって運営されている施設で、1971年10月に誕生したわりと古い施設。施設の落成式挨拶によれば、「『教区一致の象徴として新しい時代にふさわしい信仰の証しの場』、また『神と社会への私たちの奉仕の場』」(注1)として作られたらしい。僕は安く宿泊できてうれしい。

施設は個室とドミトリーがあり、僕が泊まったのはドミトリー。男女別。1部屋に2段ベッドが16台設置されていて、20代から4,50代ぐらいまで宿泊してる印象だった。お部屋での交流はないです。ユースというより木造二段ベッドでカプセルホテル。個人スペース(ベッド)の仕切りがカーテン1枚だけど、まぁカプセルだと思えばイケる。セキュリティが心配な場合、1階ロビーにコインロッカーがある。
あ、一人イビキがうるせえ奴がいた。ベッド数が多いからそりゃそうかだけど1人でもいると全員が犠牲になる。僕はイヤホンして音楽聞きながら寝た。
24:00 就寝

2月18日(日)
5:30 起床
6:00 ミサ体験(浦上天主堂)
浦上天主堂は普通に地元の人が使っている教会なので、もちろんミサが開かれている。
カトリックセンターの宿泊者限定(たぶん)で、これを見学させていただける。教会の一番うしろに座り、神父さまのお説教や、聖書の朗読(18日は創世記9・8-15、ペトロの手紙3・18-22、マルコ1・12-15などだった。四旬節だった。キリスト教は厳しい)や聖歌の奉唱がある。日曜日は1時間。平日は30分。終わったあと、教会内の簡単な見学と外で被爆についてレクチャーを受けられる。これは10分ほど。
これが楽しみでカトリックセンターに宿を取ったので大変満足だった。今回の旅行のテーマは修学旅行。長崎のキリスト教信仰を肌で感じることができた。
ふつうに暮らしている地域の人たちが集まり、神に感謝を捧げ、祈り、そうして一日が始まる。信仰が暮らしに根づいている姿を見学できた。ミサの参加人数は日曜日のほうが断然多いけど、平日も少なくない信者さんが集まっていた。
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※画像は夜です。でもきれーだった。内部は簡素ながら敬虔な気持ちにさせるつくりだった。

7:45 平和祈念公園(2回目)
朝食はコンビニ飯と宿でもらえるクロワッサン。身支度して出発。まず歩いて平和公園へ。
夜はやっぱり暗かった。明るいとなかなかいい笑顔をしている。
この時間から外国人観光客が旧浦上刑務所の遺構を見ていた。マジメか。
公園内に各国から寄贈された碑が置かれていた。よくみたら東ドイツやソ連からだった。つよい。
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8:00 出発(松山町→長崎駅前)→徒歩で南へ移動。
路面電車乗り間違えた。初見殺しだった。
軍艦島クルーズの乗り場があったり、日本最初の蒸気列車を記念する碑があったりした。
かつて出島があった地域に行ってみたものの、噂通り埋め立てられていて全く分からなかった。

9:15 長崎市旧香港上海銀行長崎支店記念館
周知の通り、長崎-上海間は定期便が出ていて人の行き来が盛んだった。ということは、当然商売も盛んである。
という理屈で当時の中国系商人が長崎とどんな風に交流があったか。
孫文が度々長崎にやってきていて、梅屋庄吉という実業家と交流があった。梅屋が孫文に資金援助していたり、梅屋の妻が孫文の仲人を務めていた。また、日本の国際電信網は上海・ウラジオストク-長崎で結ばれていた。このあたりが印象的だった。長崎と中国の繋がりは江戸時代の貿易以来だと知っていても、それが近代にこういうかたちで引き継がれていると知らなかった。
ただし展示のキャプションが謎にタブレット端末で読むように作られててストレスだった。タブレットは便利だけど、単純に言語選択&文章を読むだけならポスター形式のほうがすぐれている。よくわかんないお金の使いかたしてた。そんなの買うより研究書を出そう。

10:00 長崎県美術館
徒歩で長崎県美術館に移動。長崎ゆかりの版画家、田川憲の展覧会を見た。
田川は1967年に亡くなっているので、今年で没後51年。回顧展を開くにはよいタイミングだと思う。
展示は田川の青年期から晩年をおおむね年代別に追ってゆく構成で、研究が進んでいると言いがたい状況のなかでトータルな田川像を呈示した素晴らしいものだったと思う。
田川の作品で広く知られてるのは戦後の長崎を題材にしたものだと思う。田川が暮らしたのは居留地としての長崎が失われていなかった最後の時代だった。彼は失われてゆく伝統的な長崎の市街――「風化の街」――を版画として残すことを自身の使命としていた、らしいっす。
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田川憲「長崎原爆遺構(浦上天主堂)」
原爆で廃墟となった浦上天主堂。しかし水盆には澄んだ水が湛えられ、壊れた聖像は天を指している。
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田川憲「グラバー氏の庭」
1930年代、田川が南山手(外国人居留地)に暮らしていた頃、まだ観光客などという無粋な人種は一人もいなかった。
2代グラバーは毎朝リンガー商会に出社し、昼食は自宅で摂っていた。
グラバーは自分の庭に余人を入れなかった。この庭を初めてスケッチする栄を頂いたのが田川であった。

こういうのが典型的な田川作品です。長崎の名所を描いていて、なかなか趣きのある絵を作った人だと思います。
僕の関心に引きつけていうと、1930年代に創作版画誌が全国で花開いたなか九州で重要な活動をしたのが田川憲です。また、彼は恩地孝四郎、金子光晴、堀口大学らと親交があったし、自分でも詩作にあこがれた人だったので、文学との関わりがあります。
田川は金子光晴の詩集を装丁してたり、蒲原春夫[かもはら・はるお]主催の『長崎文学』や、『長崎手帖』、『やまなみ』あたりの装丁を手がけている。堀口が田川憲に対する挽歌を詠んでいる。そういう点で日本の近代文学とも関わりがある画家と言えるのです。

11:00 コレクション・イン・フォーカス 田川憲の仕事
長崎県美術館で関連講演があった。せっかく行くならということで、コレにあわせた旅程にしていた。
展示できなかった作品もスライドで見せてくれる充実した講演だった。
これまであまり分からなかった戦前の動向を詳しく調査されたのがよくわかるお話だった。
特に、1927年に上京→1929年に大分へ→1932年に再び上京→1933年に長崎
みたいな頻繁な戦前の引越しを、その当時の写生作品とあわせて説明してくださって大変わかりやすかった。
詳しくは図録で正式に情報公開されるのを待ちたい。僕が纏めてしまっても別にいいんだけど、もったいない。

13:15 長崎県立図書館
路面電車を乗り継いで図書館へ移動。↑で聞いた講演を踏まえて、版画の現物を確認したくなったので図書館へ。
美術館は当然ながらガラス越しに作品を鑑賞せざるをえないので、版画のテクスチュアや使用された用紙がよくわからない。
ここの郷土資料室が版画の現物を所蔵していて、請求すれば見せてもらえる。
あとは関連資料を数点と、長崎関連の新聞を閲覧する。

15:30 長崎歴史文化博物館
おなかすいた。昼食なんてなかった。
パンフレットに「長崎学」に関するレファレンスを受けつけますと書かれていたので立ち寄る。場所は図書館の隣。
田川憲に関連する古雑誌についてレファを投げるもゼロ回答だった。ってゆうかopacで検索しただけで相談を打ち切られた。ぐぬぬ。

16:00 めがね橋&興福寺
博物館から徒歩で20分ほど。ランタンフェスティバルの会場に指定されていて賑わっていた。
めがね橋は水害で何度も流されてるけど、まぁ細かいことはナシで中国情緒を楽しんだ。
人が多くて疲れるけど活気がある。
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興福寺では媽祖行列が行われていた。
媽祖は中国の航海の神様。幼いころから神通力があり、難病を癒し、遭難を助けることができた。やがて天に昇り、その後も海上にあらわれて人を助けていたと言う。やがて万物に利益のある神様と考えられるようになった。
江戸時代の中国貿易で長崎を訪れる商人たちも媽祖を信仰しており、船に媽祖像を積んでいた。長崎の唐寺がそれを保管していた。媽祖行列は市街地から興福寺まで媽祖を奉納する道行きを再現したイベント。画像は興福寺の住職へ媽祖像を預けているところ。早くから居たんだけど場所取りミスった。

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17:10 市街散策
興福寺→眼鏡橋→浜町アーケード(そこそこ栄えてた)→新地中華街→電車通りに沿って再び眼鏡橋と歩いた。
人間が多くてすげー時間かかった。
ランタンが綺麗だったけど混みすぎ。。。途中、アーケードでおみやげを買うなどした。
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長崎の中華街。道幅に対して観光客がキャパオーバーしていた。ランタンだけでなく、各種つくりものもあった。
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三栄製麺さんで角煮まんを食べた。甘味のある味付けに香辛料が効いててけっこうイケた。
三枚肉の脂身もトロトロしていた。惜しむらくは蒸し時間が回転に追いついてなくてお肉の中のほうが冷たかった。観光地あるあるかよ。
あとで調べたら、ここはちゃんぽんの有名店に麺を卸している製麺店らしかった。おみやげ品としてちゃんぽんや固焼きそばの麺が売られていたものの、今回は買わなかった。ツイッターで調べたら「やっぱりちゃんぽんはここの麺でないと!」的なつぶやきしている人がいた。そういうものらしい。
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なんとなく中華街感。
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眼鏡橋(夜)。ランタンが点灯されてて石橋がきれーだった。
下に降りれるので、そこでモニュメントを撮影してたり、飛び石に一人ずつ乗って記念撮影してる大学生がいた。けいおんみがあった。

20:30頃 リンガーハットへ。
眼鏡橋付近の駅(公民館前)から路面電車で移動。リンガーハットはいつでも美味しい。
本当は旅行だし中華街のお店で食べたかったのですが、どこも並んでいて入れなかった。行列の中華街で初見ソロプレイは厳しい。
リンガーの麺2倍は学生の味方である。

21:00頃 宿に戻る。
21時過ぎに宿に帰ってきた。1日歩き回ったのでわりと疲れていた。
お風呂入って荷物の整理。そのあと倒れるように23:00頃就寝。すやあ。
そう、カトリックセンターはユースホステルだけど大浴場がある!足が伸ばせる!つよい!!

ということで翌日に続く。
ブログ書くのに意外と時間がかかると判明した。果たして続くだろうか。

注1)『長崎の教会 : キリシタンの里をたずねて』(カトリック長崎大司教区司牧企画室、1989年2刷)p.285
カトリックセンター、行く前は謎な名前をつけているユースだなあと怪しんでいたのですが(失礼)、訪れてみると大変親切な施設でした。みんなもカトリックセンターに宿泊してミサ体験しような(?)

by sasuga1452 | 2018-02-25 21:33 | 日記 | Comments(0)
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